伝統と流行が交わるスポットでのガイディング(フランス語で街歩き「明治神宮&原宿編」レポート)

都心にある緑豊かなオアシス「明治神宮」は、地元の人々の憩いの場であると同時に、訪日観光客の人気も高い観光スポットでもあります。今回も、さまざまな外国人観光客の方々に交じりながらの実践演習となりました。

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明治神宮は、歴史や宗教、鳥居、参道、巫女、絵馬、御朱印などといった、ガイドで欠かせないテーマが凝縮されたスポットです。そういう意味で、ガイドの知識が問われる場所のように思います。ただ、それだけではなく、ルグラン先生は、エリア内では飲食や喫煙、明治神宮の関係者や拝殿の撮影などが禁止されている点や、トイレの位置を確認しておいたほうがいいといった点を指摘しながら、受講生のみなさんに注意を促していました。お客様を案内するガイドならではのポイントだと思います。

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さらに、先生から、そうしたさまざまな禁止事項の例として、出雲大社ではポケモンGOやドローンの使用も禁止されているといった説明もありました。伝統のなかに、現代的な要素が入ってくるのが面白いですね!そうした流れを受けて、先生と受講生の方々とのやり取りを通じて、utilizer des drones(ドローンを使う)やfaire voler des drones(ドローンを飛ばす)といった関連表現も身に着けることができるのは、課題授業ならではの醍醐味ではないでしょうか。逆に、実際にガイドをされている受講生の方から、拝殿の柱の傷跡が初詣のときの賽銭によるものであるといった驚きの情報の提供もあるなど、いつもながら情報交換の機会としても盛り上がっていました。

明治神宮の後は、隣接する竹下通りへ。日曜ということで大勢の人だかりでしたが、人波をかきわけながら、ルグラン先生の解説とともに、プリクラや猫カフェ、若者向けのファッションショップなどを見て回りました。途中、派手なデコレーションや色彩が特徴のアイスクリームショップなどの前を通ったとき、先生は、こうした流行の理由としての「インスタ映え」を指摘していました。先生によると、フランス語ではmettre sur son Instagram(インスタグラムに載せる)という表現が一般的のようで、いわゆる「インスタ映え」に相当する言葉はちょっと思い浮かばないとのことでした。そうした違いも面白いですね。

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モニュメントを観光客に効果的に見せるためにはどうすればいいのかという観点から、ルートの実例を紹介(「フランス語で街歩き」広島平和記念公園編レポート)

「フランス語で街歩き」シリーズで、東京近郊から離れた観光スポットを扱う初の試みとなる広島平和記念公園編。「平和のためのヒロシマ通訳者グループ(HIP)」が発行するガイド本『HIPの平和公園ガイド』を題材に、駒場の教室で開催しました。同ガイド本は、日英版のみ市販されているのですが、ルグラン先生、なんと受講生のみなさんのために仏語版を作成してくださいました!このサプライズに冒頭から大盛り上がりの授業となりました。

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広島は、世界で初めて原子爆弾が投下された都市ということもあり、ガイドとしては外せないスポットとのことで、フランス語圏からの観光客も多く、実際にルグラン先生も何度も案内されているそうです。現在はもちろんのこと、戦前・戦中のビジュアル資料を参照しながら、授業は進んでいきました。

広島平和記念公園を案内する場合、何よりも原爆に関する知識が欠かせません。たとえば「爆心地」を説明する場合、le centre de l’explosion(爆発の中心)という表現以外に、le hypocentreという単語もあるとのこと。先生の翻訳と解説を通じて、さまざまな語彙を学ぶ機会となりました。また、原爆死没者慰霊碑の「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」という有名なメッセージについても、先生はその主語のあいまいさを指摘されていました。一見したところ自然な日本語でも、異なる言語に訳する営為を通じて、普段なら見過ごしてしまう視点に気づかされるというのは、異文化理解で欠かせないポイントではないでしょうか。

現地に赴かなくても、課外授業のノウハウを学ぶこともできます。たとえば平和の灯の場合、その台座は両方の手のひらを上に向けて広げた形に造られています。ルグラン先生は、そうしたモニュメントを観光客に効果的に見せるためにはどうすればいいのかという観点から、ルートの実例を紹介していました。広島平和記念公園は、原爆ドーム、平和の灯、原爆死没者慰霊碑、広島平和記念資料館が一直線に並び、慰霊碑のアーチの奥に原爆ドームが見えるように設計されています。都市の復興への願いを見事に体現した丹下健三の代表作のひとつです。そうした地形や建築に関する特徴を理解しておくことも、印象に残るガイディングに役立つのではないだろうか。授業を見ていてそのように感じました。(次回の「フランス語で街歩き」は 11/25(日)明治神宮&原宿編です。現地での実践演習となります。詳細はこちら

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メイドカフェを訪れる人は、みな「お嬢様(Princesse)」と「ご主人様(Maître)」に変身。(「フランス語で街歩き」秋葉原編レポート)

(過去回レポートアーカイブより。)


当日は秋葉原駅前の広場に集合しました。今回参加された受講者の方の中には、生まれて初めて秋葉原の駅で降りたという方もいらっしゃいました。この日のために、ルグラン先生は「Aralé」と書かれた特別なキャップを用意。そうです、アラレちゃんです。人混みの中でも先生がどこにいるのかすぐにわかります。


秋葉原と言えば、電気街、おたくの聖地など、マニアックなイメージがありますが、1989年までは大きな青果市場があり、流通の拠点として栄えていました。再開発で建てられた大きなビルの麓には、青果市場跡地の小さな碑が残されています。

秋葉原にはいくつかのコラボカフェがあります。秋葉原駅のすぐ目の前にあるのが、AKB48カフェとガンダムカフェ。またファイナルファンタジーをテーマにしたカフェなども秋葉原にはあります。こうしたカフェは日本ではコラボカフェ、あるいはコンセプトカフェなどと呼ばれていますが、フランス語ではcafé à thèmeと言うそうです(「コラボ」はフランス語ではあまり良くない意味がありますので注意!)。


UDXビル内の東京アニメーションセンターを見学し、電波会館のレトロな空間を通過して、今回の講座の目玉でもあるメイドカフェに到着。メイドカフェを訪れる人は、みな「お嬢様(Princesse)」と「ご主人様(Maître)」に変身します。今回は特別にメイドさんに歌と踊りのショーもご披露いただきました。受講者のみなさんも、メイドカフェの特別な雰囲気を楽しみながら学んでいただけたのではないかと思います。


その後は、秋葉原の裏地にあるロボットやレトロゲーム、コスプレ、マンガの専門店など、ルグラン先生が秋葉原にある無数の店の中から選りすぐったポイントをいくつか見て回りました。これからは、海外のお客様から「秋葉原に行きたい」と言われても、自信を持ってご案内できそうです!

秋葉原アンコール編は2018年4.14(土)です。ぜひぜひご参加ください!

【日時】4月14日(土)13:00〜16:30
【定員】10名(最少催行人数6名)
【場所】秋葉原周辺
【参加費】7,500円(税込)*メイドカフェ入場料込
【申込しめきり】4月12日まで延長しました。
※これから(4月9日以降)お申し込みの方は事後添削となる場合がございます。
【申込方法】
用件を「 フランス語で街歩き」秋葉原編(アンコール)とし、
本文で以下の項目をご記入ください。
1)氏名(ふりがな)
2)メールアドレス
3)当日連絡がつく電話番号
4)資格の有無(仏検、通訳案内士)

【お申込み、お問合せ】エコール・プリモ事務局まで!
Tel:03-3465-7716
E-mail:ecole@primots.com

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